Reform Column
リフォームコラム
Vol.22 住宅ローンでリノベーション費用が賄える?
骨組み以外のほとんどを入れ替え、建物の質を底上げする大規模なリフォームを「リノベーション」と言います。
手ごろな中古物件を手に入れて、自分好みにリノベーションするという方法が、住まい選びの新たな選択肢として近年人気を集めています。
ところで、そんなリノベーションにも、実は住宅ローンが適用できるってご存じですか?
今回は、住宅ローンがリノベーションのどの部分に使えるか、使う際のポイントを見ていきましょう。
どんな用途に使えるの?
物件自体の購入は住宅ローン、リフォーム費用は現金またはリフォーム用のローンで資金を用意する事が、これまでオーソドックスな方法でした。
しかし審査が簡単な分、金利が高い(4~5%が普通)、借入可能年数が短い(10年前後)と、デメリットが目立っていました。
ところが、大手都市銀行を含む金融機関で、住宅ローンとリフォームローンが一括になった住宅ローンが増加したため、それだけでリフォームやリノベーションの費用を賄えるようになったのです。
2つのローンが一括になった住宅ローンでは、リフォームの設計料から実際の工事費までトータルの費用を用意することができます。
借入可能額はどれくらい?
住宅ローンは、基本的に借り主の収入や資産によって借入可能額が決まります。ローンを組む際の目安になるものが「返済比率(返済負担率)」という指標です。
この指標は「1年間のローン返済総額が年収の何%になるのか」を示しており、その上限は25%と言われています。たとえば、年収500万円の方の場合、1年で125万円まで、35年ローンなら4375万円までが借入可能というわけです。
仮に中古物件の価格が3000万円なら、1000万円ほどリフォームに回すことができます。
リフォームの計画はお早めに
リフォームローンがセットになった住宅ローンは良いことずくめに思えますが、注意すべきポイントもあります。
物件の購入申し込みを行うとき、ローンの事前審査を申し込みますが、この審査にリフォームの見積書も必要になり、いざローンを申し込む段階では、リフォームの工事請負契約書も必要になる場合があります。
2つのローンがセットになっているからだと言われればその通りなのですが、物件の購入とリフォーム双方の計画を同時に用意する必要があるのです。
住宅ローンとリフォームローンのセットは金利変動性のものだけでなく、固定金利のフラット35などもあり、さまざまな種類から選ぶことができます。
住宅ローンを利用したリフォームを考える場合は、相談会や説明会に参加して情報を集め、早めにリフォームプランや工事会社を決めておくのが良いでしょう。