Reform Column
リフォームコラム
Vol.120 安全かつ使いやすく!高齢者向けキッチンリフォーム3つのポイント
ずっと住み続けたい家だからこそ、年齢を重ねても快適に過ごせる空間でありたいですよね。
特にキッチンは立ち作業が多く高齢者の身体に負担がかかりやすい場所といえます。
高齢者向けキッチンリフォームでは加齢によって生じるさまざまな変化を考慮することで、年齢を重ねても使いやすい空間を生み出すことができます。
ここでは高齢者向けキッチンリフォームで重要な3つのポイントをお伝えしていきます。
安全性に配慮したキッチンへリフォーム
高齢者向けキッチンリフォームでは「安全性」に配慮することが非常に大切です。
加齢によって注意力や記憶力は徐々に低下していきます。火を扱うキッチンはガスコンロの消し忘れによる火災事故や、そで口に火が燃え移るなどの危険性が高い場所です。
IHクッキングヒーターを取り入れることで火災事故のリスクを軽減することができます。表面がフラットでお手入れがしやすいというメリットもあります。
IH調理器に抵抗のある方は、ガス台の高さを調理台より10㎝ほど低くすることで身体への負担を減らすことができます。
IH調理器とガスコンロのどちらも注意したい重要ポイントは「安全装置」をつけることです。火の消し忘れ防止タイマー機能や、鍋の空焚きといった過熱を防ぐ自動消火機能が装備された商品を選ぶようにしましょう。
身体への負担が少ないキッチンへリフォーム
加齢によって握力が低下したり細かい作業がしにくくなることも考えられます。
流し台はレバーひとつで簡単に水温や水量が調節できるシングルレバー水栓や、軽くタッチするだけで操作できるタッチスイッチ水栓がオススメです。腕や肩に負担がかからないフットスイッチ水栓や、水を止め忘れても一定時間で自動的に止水する機能付き水栓もあり、好みや身体の状態に合わせて選ぶことができます。
立って作業する時間が長いと身体への負担も大きくなります。なるべく楽な姿勢で作業ができるよう、キッチンカウンターの高さを見直すことも大切です。
作業台の足元をオープンタイプにすることで、イスに座った状態でも楽に作業することができます。
収納は高さに注意するようにしましょう。収納位置は高すぎても低すぎても高齢者にとっては使いにくくなってしまいます。
スイッチひとつで目の前まで下りてくる自動昇降式収納は、身体への負担をかけずに収納スペースを有効活用することができます。
キッチン周りの環境も高齢者への配慮を
足腰への負担を考慮した床材選びや、冬場の足元の冷え予防に役立つ床暖房など、作業台以外の環境も十分配慮するようにしましょう。
照明の位置や明るさや動きやすい動線づくりに関しても高齢者の目線でとらえていくことが大切です。
キッチン全体を高齢者にとって快適な空間にリフォームすることで、生活全体の質がぐっと向上します。
いつまでも元気に生活してほしいという思いを込めて、ご両親へキッチンリフォームを提案してみるのも素敵な親孝行になりますよ。