Reform Column
リフォームコラム
Vol.119 リフォームでゲリラ豪雨や台風に負けない家にするには?
夏になるとゲリラ豪雨が増えるだけでなく、台風も通過するため、強い雨風を受けて雨どいが壊れたり雨漏りが発生したりする恐れがあります。
普段は問題ないと思っていた場所でも、強い雨をきっかけに異変に気付くこともあるでしょう。雨漏りは、私たちの生活にも家の状態にも影響するため早めの修繕・リフォームが大切です。
ここでは、強い風雨にも負けない家づくりをするためのリフォームのポイントを紹介します。
家に必ず施される雨対策設備「雨どい」
雨どいは、建物の内側へ雨水が侵入するのを防ぎ、建物が腐食するのを予防するという重要な役目を持っています。この雨どいがないと、雨水は屋根を伝ってそのまま家の周りに落下して溜まります。溜まった水は建物の基礎を不安定にさせる恐れがあるため、これを防がなければいけません。しかるべきところに雨水を流すようにしなければ、建物の老朽化は早まってしまうのです。
雨どいが壊れる原因はなに?
「ただ水が流れるだけで、なぜ壊れるの?」と思う方もいるでしょう。
実は、雨どいにはさまざまなストレスがかかっているのです。風に舞った落ち葉やほこりなどがゴミとなり詰まっていることもあれば、強風にあおられて破損することもあります。
また、雨どいが正しく傾斜していないために、水を溜め込んでしまい雨どい自体が腐食してしまうケースも珍しくありません。
雨どいリフォームのポイント
雨どいにゴミが溜まっていたり、継ぎ目が外れたりずれている程度であれば、清掃や補修することで適切な状態に戻せます。しかし、変形していたり腐食して割れていたりする場合は早めに交換しましょう。
雨どいを交換する際は、昨今の強いゲリラ豪雨や台風にも耐えられるよう、芯にスチールを利用したものを選ぶのが良いでしょう。頑丈なため、木の枝などが強風で飛んできて衝突しても壊れにくいです。
雨漏りが起きるのはなぜ?
見た目には屋根に穴がなくても、雨漏りをすることがあります。
これは、雨漏りの原因が屋根材ではなく、その下にあるルーフィングが原因である場合もあるためです。屋根材の下にはルーフィングという防水シートがあります。このシートの劣化や施工時の誤りや手抜きが原因となり、雨漏りにつながります。
外から見ただけでは雨漏りはわからない
屋根は大きく外側から「屋根材」「ルーフィング」「下地(野地板)」「骨組み(垂木:たるき)」の4つからできています。実は、屋根材だけでは雨を完全に食い止めることはできません。
屋根材にも隙間があり僅かながら雨水が通り抜けていきます。そのわずかな水滴を完全に止めるのがルーフィングの役割です。
このため、雨漏りを直すべくリフォームする際は、ルーフィングも交換する必要があると言えます。
雨漏り改善のポイント
一般にルーフィングは大きなホチキスのような工具で野地板に止められます。
当然この際に小さな穴が開くのですが、ルーフィングには針が貫通した際に素材が針にまとわりつく性質があるため、針との隙間が開かず問題ありません。そしてこのまとわりつく性質が優れているものほど雨漏りに強いということが言えます。
一般的に使われているルーフィングは「アスファルトルーフィング」というものでフェルト上の厚紙にアスファルトをしみこませたものです。しかし、台風が多く通る地域の方は、より性能を向上させた「改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)がおすすめです。雨に関するトラブルや悩みがある方は、リフォーム業者や建築家などの専門家に相談し、実際に見てもらうことが大切です。原因を知って適切なリフォームをすることで、ゲリラ豪雨や台風にも負けない家づくりになります。