ハウスメイキングラボ(住宅コラム)
Vol.77 都市部で家を建てる前に知っておきたい「都市型住宅」の特徴とは
マイホームを購入する際は、生活に便利な都市部に家を建てたいと考える方も多いと思います。
都市部は交通網が発達し、商業施設や医療機関も充実しているなど魅力が高く、それに伴い土地の価格も高くなります。
土地が高くなると狭小地に家を建てたり、変形地に家を建てたりしなければならないケースが多くなり、そうなると理想の家づくりは容易ではありません。都市部に家を建てるのであれば、事前に都市型住宅について知っておく必要があります。
ここでは家を建てるなら知っておきたい都市型住宅の特徴についてご紹介します。
都市型住宅とは
都市部など、狭い土地などに家を建てるときには、その狭さや周囲の環境(住宅が密集しているなど)を活かした家づくりをしなくてはいけません。
そのような、都市部にありがちな問題を考慮して建てられた住宅が、都市型住宅です。
土地が狭いのに、通常の考え方で間取りを決めていては希望通りの住宅を建てることはできません。狭い土地には狭い土地なりの間取りがあり、そのような都市部の住宅環境に見合った特徴を持つ住宅になります。
次項以降で都市型住宅の特徴をいくつか見ていきましょう。
段差や階数が多い
近年、バリアフリーの観点から「極力段差をなくした家づくり」が盛んですが、都市型住宅では、あえて段差を作るというプランが出てきます。土地が狭いと一部屋一部屋がどうしても狭くなってしまい、圧迫感が生じがちです。フロア内にあえて段差を作り、部屋の中に立体感を作ることで狭い部屋でも圧迫感を生みにくくすることができます。
また、2階建てでは必要な部屋数を確保できないといった場合に、3階建ての住宅にするなど、階数を増やすことで狭い土地に充分な居住空間を生み出すというようなことも都市型住宅の特徴です。
天井からの採光
住宅が密集しているなどの特徴がある都市部の住宅事情。都市部に家を建てる際に浮上する問題に、採光や風通しというものがあります。
隣家がすぐ近くに建っている場合、壁についた窓からは部屋の中に光を取り入れにくく、また風通しもよくありません。
そこで、天井に天窓を設け、上からの採光をおこないます。その際、1階から2階を吹き抜けにするなどして、自然の光を家全体に取り入れられるようにすることで、家の中を柔らかな明るさで包むことができるでしょう。吹き抜けにすることで風通しもよくなり、住宅が密集している都市部であっても、どこか開放感のある住宅が実現可能です。
都市部に住宅を建てるのであれば、「子ども部屋は○○帖、リビングは○○帖で……」などといった一般的な住宅設計プランは忘れる必要があります。狭い土地の中で、いかに快適なスペースを生み出せるかに着目し、場合によって思い切った間取りづくりをすることが必要です。
都市部に住宅を建てたいと考えている方は、ここで紹介したことを参考にし、専門家などの意見を仰ぐなどして、快適な住宅づくりをするようにしてください。
セイズは、デザインと機能性を両立させた
高耐震デザイナーズのZEH住宅を造り続けています。