ハウスメイキングラボ(住宅コラム)
Vol.75 省エネ性能を示す「BELS」ってなに?
住宅の省エネ性能を表示する「BELS」というものをご存知でしょうか?
BELSとは、2016年4月1日からスタートした「省エネ性能表示制度」のこと。第三者評価機関により住宅の省エネ性能を評価・認定される制度で、消費者にとっては、住宅の省エネ性能を知る上での物差しになるものです。
ここでは省エネ性能を示す「BELS」についてご紹介します。
BELSとは
BELS(べルス)とは「Building + Housing Energy + Efficiency Labeling System」のことで、建築物省エネルギー性能表示制度のこと。「建築物の省エネ性能表示のガイドライン」に基づき、第三者評価機関が建築物(新築、既存にかかわらず)について評価認定する制度です。
1次エネルギー(石油や石炭、ガス、水力などのエネルギー)の消費量を算定し、BELS実施機関(第三者評価機関)がその消費量をもとに省エネ性能を評価、認定を行います。評価、認定を受けた建築物にはBELSの認定を受けたとして、BELS表示をすることができるようになります(BELS表示は、評価レベルに従って5段階の星マークで表示されます)。
BELSは、住宅の販売や賃貸業者による表示の努力義務です。建築物省エネ法7条に「建築物の販売・賃貸を行う事業者は、その販売または賃貸を行う建築物について、省エネ性能を表示するよう努めなければならない」と規定しています。
省エネ性能の表示をする方法には、「第三者認証」「自己評価」などがあり、BELSは「第三者認証」を受けることで表示できるようになるものです。「自己評価」の場合、BELS表示をすることはできません。
BELS表示の見方
BELSは5段階の星マークで表示されます。
星マークが多いほど省エネ性能が高くなります。省エネ基準適合レベルは星2つです。以下に表をまとめておきます。
星の数 | 非住宅用途1(事務所、学校、工場など)
単位:BEI |
非住宅用途2(ホテル、病院、百貨店、飲食店など)
単位:BEI |
住宅
単位:BEI |
5 | 0.6 | 0.7 | 0.8 |
4 | 0.7 | 0.75 | 0.85 |
3 | 0.8 | 0.8 | 0.9 |
2 | 1.0 | 1.0 | 1.0 |
1 | 1.1 | 1.1 | 1.1 |
※BEIとは「Building Energy-Efficiency」の略で、既存の建築物への適用、省エネルギー基準との整合性の評価指標のこと。
「設計1次エネルギーの消費量÷基準1次エネルギー」という計算式で算出されます。
2020年までには2つ星以上の取得が義務付けられる予定になっています。
BELSは電子機器のエコマークのようなもの
BELS表示がある住宅というのは、電子機器などについている「エコマーク」のようなものであると考えられます。エコマークが表示されている電子機器は省エネの性能が優れているのと同じように、BELS表示がされている住宅は省エネ性能が高くなるということです。
住宅性能表示制度や長期優良住宅は、主に建物全体の性能を評価するものですが、BELSは省エネ性能のみに特化した評価制度です。省エネ性能にこだわりたいのであれば、BELSに注目してみるといいでしょう。
住宅の省エネ性能について知るための物差しになるBELSについて簡単にご紹介しました。住宅の省エネ性能は生活するうえで非常に重要なポイントです。住宅を探しているという方はBELS表示に注目してみるようにしましょう。
セイズは、デザインと機能性を両立させた
高耐震デザイナーズのZEH住宅を造り続けています。