ハウスメイキングラボ(住宅コラム)
Vol.26 「フラット35」とは?住宅ローンを検討するなら知っておこう
住宅の購入・建築となると、住宅ローンで悩まれる方も多くいらっしゃるでしょう。住宅ローンの一つに「フラット35」というものがあり、耳にしたこともあるのではないでしょうか?
ここでは、フラット35の仕組みと利用する際のポイント、注意点などについてご紹介します。
フラット35とは
民間金融機関と住宅金融支援機構が提携することで得られる全期間固定金利住宅ローンです。
ずっと金利が変わらない全期間固定金利住宅ローンは、資金の受け取り時に返済終了までの借入金利や返済額が確定します。
フラット35の仕組み
フラット35は次の流れで成立しています。
- 利用者はフラット35の取り扱いを行っている民間金融機関で住宅ローンの申し込みを行い、審査を受けます。
- 審査に通ると民間金融機関が利用者に対し、住宅ローン(フラット35)の融資を行います。
- 民間金融機関はフラット35の権利を住宅金融支援機構に売却します。
- 住宅金融支援機構はフラット35を信託銀行などに担保として信託し、利益を受ける権利(受益権)を得ます。
- 住宅金融支援機構は受益権を債権化し、投資家に向けて債権を発行します。
- 投資家が債券を購入します。
- 投資家が支払った代金が、住宅金融支援機構が民間金融機関から購入したフラット35の資金に充てられます。
フラット35を利用する際のポイント
ライフサイクルを予測する
長期の住宅ローンを組む場合、普段の生活費だけでなく教育費などの支出も出てきます。自分の今後の所得と、ライフサイクルをよく考えて返済計画を練ることが大切です。
安定した収入で返済を計画する
ボーナスなどの臨時収入を予定の返済額に含めずに、毎月の安定した収入から支払うようにしましょう。
また、夫婦共働きの場合は子供の誕生などで休職や離職が避けられないこともあります。共働きしている現在の収入で計算しないほうが堅実です。
前もって支出を把握しておく
子供がいる場合、成長に伴い教育費が増えてきます。平成20年に、子供の教育費は幼稚園から大学までで総額799万円かかるという統計も出ており、現在では約1000万かかると言われ、増加傾向にあります。
また、家を購入し、入居した後も固定資産税や団信保険料の支払い、定期的な住宅の修繕等を行う場合もあるので、試算にいれておくことが大切です。
フラット35の注意点
フラット35を利用する際は、以下の条件があるので注意が必要です。
・申し込み時の年齢が満70歳未満であること
・フラット35と、その他の借入金額を合わせた年間返済額が、年収に対して既定の割合を満たしていること。
年収400万円未満の場合:年間返済額は30%以下
年収400万円以上の場合:年間返済額は35%以下
・対象の住宅が、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合していること
・対象の住宅の床面積が、一戸建てなどの場合70m²以上、マンションなどの場合30m²以上であること。
・借入金額は100万円以上8000万円以下で、建設費または購入価格の90%以内であること。このため自己資金は購入価格の1割以上は必要です。
フラット35を利用される場合、団体信用生命保険の加入は任意になります。加入する場合は、ローンの返済とは別に保険料を支払う必要があります。保険料は借入残高などと保険料率によって算出されます。
フラット35には複数のプランがあり、例えば、フラット35(保証型)は、条件により100%の融資を受けることができます。また省エネ性や耐震性に優れた住宅を対象として、フラット35のお借入れ金利を一定期間引き下げる「フラット35S」という制度もあります。
ローンの種類やその内容を精査して、自分にあった住宅ローンを利用しましょう。
セイズは、デザインと機能性を両立させた
高耐震デザイナーズのZEH住宅を造り続けています。