ハウスメイキングラボ(住宅コラム)
Vol.102 夫婦共同名義で住宅購入するメリットと注意点
近年、住宅購入の際に「夫婦共同名義」で購入する家庭が増えています。
夫婦共同名義とは「住宅の所有者を夫婦2人の名前で登記する」というものですが、どちらか片方のみの名義で住宅を購入する場合と比べると、何が違うのでしょうか?
今回は、夫婦共同名義で家を買うときに得られるメリットや、注意点について知っておきましょう。
夫婦共同で住宅購入することのメリットとは?
夫婦共同名義とは、「夫婦2人が購入した住宅の所有者である」という意味です。夫婦共同名義で住宅を購入すると、夫・妻のどちらかの名義で購入するときに比べて、さまざまなメリットが得られます。代表的なメリットは次の3つです。
住宅購入に必要な資金力がアップし、購入しやすくなる
住宅を購入するとき、多くの人は銀行から融資を受けて住宅ローンを組むことになります。夫婦が共働きなどで「収入合算」ができると資金力がアップし、1人でローンを組む場合よりも借り入れできる金額が多くなります。借入額が増えれば、購入可能な住宅の価格帯を上げることができるため、選べる物件の幅も広がり、より理想に近い家を建てやすくなるでしょう。
夫婦それぞれ2人分の住宅ローン控除を受けることができる
住宅を夫婦共同名義にすると、住宅ローン控除も2人で受けることができます。住宅ローン控除は、所得税から「1人につき、10年間でローン残高の1%にあたる税金」が控除されます。夫婦それぞれに適用されるため、1人の名義のみの場合と比べて、夫婦共同名義の場合、(収入・借入額などの条件によっては)数十万円~百万円以上得するケースもあるのです。
相続税の節税につながる
万が一、夫もしくは妻が死亡した場合は、住宅に相続税がかかります。このとき夫婦共同名義にしておけば、亡くなったほうの持ち分にのみ課税されるので、単独名義の場合と比べると節税になります。
住宅購入時に気をつけたい、夫婦共同名義の注意点
夫婦共同名義で住宅を購入する際は、注意点についても知っておく必要があります。まず気をつけたいのが、配偶者が仕事を辞めた場合です。夫婦2人の収入で毎月ローンを返済している場合、どちらか一方の収入が減ったときや途絶えてしまったときに、返済が困難になることがあります。
住宅購入時に、人生の状況が変化する可能性があることも考慮しながら、無理のない返済計画を立てることが大切です。
さらに要注意なのが、離婚して夫婦の関係を解消する場合です。夫婦の共有財産である不動産を売却するには、価格や時期などの条件を含め、同意が必要になります。通常であれば揉めるケースは少ないのですが、夫婦の離婚が理由となると、すんなりと話が進まない場合も多いのです。
また、話し合いの最中であっても、売却が完了するまでは月々の住宅ローンを支払う必要があります。さらに住宅ローンの残債が売却額を上回っているとき、残りのローンを2人で分割するのか、あるいは一方のみが負担するのか、といった「返済に関すること」についても決めなければなりません。
夫婦共同名義のメリットや注意点を知って、住宅購入を!
夫婦共同名義での住宅購入は、うまく利用すれば節税になるなどの恩恵が受けられます。ただし出産や勤めている会社の財政など、状況の変化があると支払いに影響が出る可能性もありますし、必ずしも夫婦共同名義にすることがベストというわけではありません。
住宅を購入する際は、夫婦共同名義のメリットと注意点をふまえた上で、「夫婦共同・単独のどちらの名義にするか?」「共同の場合はどのような持ち分にするのか?」を決めることが大切です。
セイズは、デザインと機能性を両立させた
高耐震デザイナーズのZEH住宅を造り続けています。