ハウスメイキングラボ(住宅コラム)
Vol.59 長期優良住宅とは?長期優良住宅で得られるメリット
言葉だけ聞くと「長く住める質の良い家なんだな」と誰もが考えると思います。実際にどんな機能があり、どんな基準を満たしているか知らない方も多いでしょう。
ここでは長期優良住宅とその認定基準、認定を受けることのメリットをご紹介します。
長期優良住宅とは
長期優良住宅は、2009年6月に施行された国土交通省が定める「長期優良住宅法」の基準を満たした家を指します。地震の多い日本において家を長持ちさせるには、大きな地震にも耐えられる耐震性・耐久性を持っており、一部が破損などをしても修理・改善しやすい家にすることが大切です。
このため、耐震性・耐久性に優れており、改修も簡単な家であること、また建設後の維持管理が記録されていることが認定する際の基準となっています。
長期優良住宅の基準とは
耐震性
極めて稀に起きる大地震を受けても損傷が少なくすむことが求められます。免震建築物や耐震等級2以上である建物が一般的です。
メンテナンスのしやすさ
内装や設備が簡単に維持管理・更新ができる必要があります。
構造躯体(※1)は比較的長持ちしますが、内装や設備は耐用年数が短いです。内装や設備では清掃・点検・補修・更新が容易にできるようになっていなければいけません。
※1.構造躯体(こうぞうくたい)……建物の構造体のこと。柱や壁、基礎や梁などをいいます。
劣化対策
「数世代に渡って構造躯体が使用できるような措置がされていること」通常の維持管理を行ったと想定して、少なくとも構造躯体だけは100年程度使用できるように措置がとられている必要があります。
維持保全計画
「将来を見据えて定期的な点検・補修などの計画が作られていること」
省エネ
「断熱性能などの省エネルギー性能をもっていること」
バリアフリー対策
「将来、バリアフリー改修が容易に行えるよう各所にスロープを設置することなどに必要なスペースが確保されていること」
住戸面積
「良好な暮らしを送るために必要とされる規模を持っていること」
例として、以下のような基準があります。
1戸建て2人世帯の場合:75㎡
共同住宅2人世帯の場合:55㎡
長期優良住宅のメリット
長期優良住宅は劣化対策や耐震性、省エネルギー性を持っている住宅性能の高い家ですが、その分建築コストは高くなってしまう傾向があります。
そこで、長期優良住宅と認められた場合はさまざまな優遇処置を受けることができます。
税の特別措置
長期優良住宅にすると、税金においてさまざまな控除措置が受けられます。
一部を以下に紹介します。
■住宅ローン控除
借入した住宅ローンの年末の残高の1%が所得税から控除されます。
■投資型減税
長期優良住宅の建設または長期優良住宅にするための改装にかかった費用の10%が、年末の所得税額から控除されます。
■登録免許税の軽減
不動産を取得したら登記申請をしますが、その際に発生する登録免許税が軽減されます。
住宅ローンの支援
住宅ローンの供給支援や、金利優遇期間の延長が行われます。たとえばフラット35Sの場合、金利優遇期間が20年間に延長されます。
※2 フラット35s……耐震性や省エネの優れた住宅である場合に利用できる住宅ローンのこと。
長期優良住宅にする最大のメリットは、「自分の家がいつまでも安心して住める家になる」ということでしょう。日本ではいつ自分の住んでいる地域が大きな地震に見舞われるかわかりません。ですので、最大限の対策を取っておくことは家族を守る上で大切な措置と言えるでしょう。
これから家を注文・購入するという方は長期優良住宅を検討してみてはいかがでしょうか。
セイズは、デザインと機能性を両立させた
高耐震デザイナーズのZEH住宅を造り続けています。