ハウスメイキングラボ(住宅コラム)
Vol.17 狭小住宅にもオススメの「スキップフロア」とは
住宅の床に高低差をもたらす「スキップフロア」というのはご存知ですか? 狭小住宅をお考えで広さを感じたいと思われる方には、おすすめの設計手法の1つです。
今回はスキップフロアがもたらすメリットデメリットについてまとめました。
スキップフロアのメリット
空間を広く感じることができる
住宅の床に高低差を生じるスキップフロアを設けることで、気積量(床面積×高さ)が大きくなります。また部屋ごとを仕切ることがないため、見渡せる部屋の面積が広くなります。その影響で空間を広く感じることができるのです。
日当たりや風通しに効果がある
スキップフロアの階下と階上の差が生じます。例えば、スキップフロアの階下と階上で1mの高低差がある場合、階上の部屋の天井は階下よりも1m高いところに天井を設けることができます。その段差部分を利用して窓を設置し、太陽の光を室内に取り入れることもできるのです。またスキップフロアを利用して、壁をなくすことで部屋全体の風通しが良くなります。
収納場所を確保できる
設置するスキップフロアの階数や高さにもよりますが、スキップフロアの階段下にはスペースができます。このスペースを普段利用しないものなどの収納場所にすると言うのも良い方法だと言えるでしょう。
また天井の高さが1.4m以下の収納は、床面積として算出されません。床面積の広さは固定資産税の額にも関わってきますので、1.4m以下の収納スペースを利用されてはいかがでしょうか。
気配を感じられるが、プライバシーを確保できる
スキップフロアを設置すると、段差が生じますので自然と空間や部屋ごとが仕切られます。部屋ごとが独立し、それぞれの家族がプライバシーを保つことができます。しかし一方で、壁のないオープンな空間を保ってくれるので、家族の気配を感じられる安心した空間となります。
スキップフロアのデメリット
音が広がりやすい
スキップフロアを設けることで、仕切りの壁がなくなります。そのため、音が漏れやすくなります。壁材やカーテンなどに防音性の高いものを利用するという手も良いでしょう。
バリアフリーを検討する
段差が多くなってしまうため、バリアフリーにはあまり向いていません。そのため、車椅子を利用されている家族がいる場合は、よく通る階段に「手すりを付ける」「自動昇降機」といった工夫を施すことが大切になります。
スキップフロアを設置する場合、設計者の意図がしっかり定まっていないと無駄な段差を増やしてしまうだけです。せっかくマイホームにスキップフロアを設置したのに、そのメリットを活かせないのでは意味がありません。
そうした状況にならないためにも、注文住宅にスキップフロアを設ける前に住宅メーカー設計事務所不動産業者などの設計のプロに相談してみてはいかがでしょうか。
セイズは、デザインと機能性を両立させた
高耐震デザイナーズのZEH住宅を造り続けています。