ハウスメイキングラボ(住宅コラム)
Vol.79 意外と見落としがち! 押さえておきたい窓の配置のポイント3つ
注文住宅を建てる際には、間取りやそれぞれの部屋の設備などについて積極的に考えるものだと思います。間取りや設備も快適な暮らしを送る住宅を建てるために必要なポイントです。
しかし、そんな間取りと同じように重要なポイントとして、窓の配置というものがあります。窓の有無や、配置や形状によって住宅の住み心地は大きく変わるものです。
ここでは、意外と見落としがちな窓の配置のポイントを3つご紹介します。
窓は2つ以上設置する
間取りばかりに気を取られていると、結果的に窓が1つしか設置されていない部屋が生まれてしまうことがあります。間取りの都合上2つ以上の窓を設置できないこともあるかもしれませんが、風通しのことを考えれば、窓は1部屋に2つ以上必要です。
窓が1つしかないと、風の入口があって出口がないという環境になります。出ていく空気がなければ新しい空気は入ってこられず、窓を開けても風通しがほとんどないということになってしまいかねません。
風通しのいい部屋にしたければ、「大きな窓を1つ設置する」というような配置にせず、小さめの窓を複数設置することがポイントです。
最上階には必ず窓を設置する
暖かい空気は上へ上へと移動する性質を持っています。「夏場、下の階は涼しいのに上の階が異様に暑い」または「冬場、上の階は温かいのに下の階に下りたら寒い」ということが起こるのはその性質のためです。
冬に暖かい空気が上へ向かうのはいいとしても、夏場、熱気が上階にこもってしまえば快適な生活空間を確保できているとは言えません。そのようなことを避けるため、最上階の部屋には必ず窓を設置するようにして、暖かい空気が外へ出ていくよう、空気の出口を作ってあげてください。
また、部屋の中だけではなく、最上階のホール(廊下)などの壁に小窓をつけることも暖かい空気がこもってしまうのを防ぐ方法のひとつです。
部屋以外にも窓を設置する
部屋の窓は忘れることがないとしても、部屋以外の場所、廊下やホール、階段などの窓の設置はどうしても気が付かない人が多くなります。
廊下やホール、階段は、その場にとどまることは少ないとはいえ生活の中で毎日頻繁に利用する場所です。そこに窓があるのとないのとでは、やはり生活の快適性に差が生じてしまいます。
上項でも少し触れましたが、最上階の廊下やホールにも窓があると風の通りがよくなりますし、採光ができることで周囲が明るくなり、何かにつまずいて転ぶなどの事故の防止にもなります。
特に階段は転ぶと命に係わる事故が発生する危険があるため、必ず窓を設置して明るく足元が確認しやすくなるようにしてください。階段の窓は、日当たりにもよりますが、可能な限り高めに配置ししっかり日の光が注ぎ込むようにしましょう。あまりにも高いところに配置すると開け閉めや掃除が大変になりますので、自分の身長などを考慮して適切な高さに配置するようにしてください。
窓の配置は、家づくりに置いて間取りと同じように重要なポイントになります。住宅が建つ周囲の環境や向きなどをしっかり確認して、快適に生活が送れる住宅になるよう窓を配置するようにしてください。
セイズは、デザインと機能性を両立させた
高耐震デザイナーズのZEH住宅を造り続けています。